不妊の概要とその治療方法について

不妊とは結婚している夫婦の間で、子宝を望みながらも授からない状態のことであり、結婚後3年が経過して妊娠の兆候が見られない場合には、不妊治療の検討が必要と考えられています。

検査方法としては、まず夫婦双方に対して詳細な問診を行なうことにより、性生活だけではなく、食生活や行動習慣全てにおいて聞き取りを行います。

次に、男性側からは精液を採取し、精子の形状や状態など、様々な角度から解析を行います。

また、血液検査及び遺伝子検査等も併せて行なうことにより、原因を探るとともに、適切な治療方法を検討します。

同時に、女性側からは卵子を採取し、同様に状態を解析すること、および、男性同様に全般的に解析を行い、男性側の解析結果と併せて総合判断によって治療法を決定します。

原因が心理的なものや体質や食生活による場合には、生活周期や食生活を妊娠を促すものに変えるように指導が行われますが、生活の周期を変化させるのは、仕事等の関係で難しいことも多いので、粘り強く医師の相談を受けながら、継続していく必要があります。

また、男性側の精子や女性側の卵子に何らかの異常が認められる場合や、女性の子宮構造に問題があり、
妊娠しにくい体質である場合には、体外受精等の外科的手法が検討される場合があります。

体外受精とは、男性から採取した精子と女性から採取した卵子を、一旦身体から取り出した状態で、医師の手によって人工的に受精させ、その状態のものを培養した後、女性の胎内に戻すことによって、妊娠状態を作り出す手法を意味します。

母体内にうまく着床し、成長した場合には、自然妊娠と全く同じ状態となり、自然分娩へと導くことができます。

この方法については近年において、医療技術の進歩とともに成功率も高まっていますが、人体にはまだわからないこともあるために、この方法を用いるか際には倫理的な条件をクリアする必要があります。

また、女性の子宮や卵巣が病気等によって機能が失われている場合には、体外受精の方法として、
代理母出産を選択する方法もあります。

これは夫と妻の精子と卵子を受精させたものを、妻の胎内に戻すのではなく、代理母となる別の女性の胎内に
着床させることによって、その女性の身体から分娩されることになります。

遺伝子的には夫と妻の子供ではありますが、生物学的には夫とその代理母の女性との子供になるという
関係にあり、倫理的には一般の体外受精よりも尚厳しい条件をクリアする必要があります。

また、法律上も難しい問題を含んでおり、今後の対応が議論されています。